Jerrio's Music Cafe

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誤解だったのですね!

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暑いんだかなんだかよくわからない7月が過ぎようとしている。変な夏だが...やっぱり暑い!
先週の金曜日に行ったスペイン居酒屋も「熱かった」が、前回ブログで書いたボビー・コールドウェルからの連想もあって、ほぼ同時期に流行った「暑いダンスフロアに熱く流れる一曲」で始まるアルバムを思い出し聴いていた。シェリル・リンのデビューアルバム「CHERYL LYNN」だ。うーん、熱いね。

「CHERYL LYNN」 / Cheryl Lynn
「CHERYL LYNN」 / Cheryl Lynn


冒頭の "Got to be real" は名曲中の名曲。今でもイントロ部分がテレビ番組のジングルとして使われたり、クラブシーンを熱く彩るヒップホップ音楽の元ネタとしてそのフレーズが頻繁に使われたりして、知っていれば、またか、と思うほど、色々なところで出くわす楽曲だ。

    Link:  "Got to be real "/ Cheryl Lynn

このアルバムは大学に入った1980年に友人から借りて初めて聴いた。なんともいえない強烈なドライブ感と、同居する初々しい感じに心を動かされ、それ以来愛聴盤となっている。

当時は第1次ディスコブームの余韻が残っている時代で、ジョン・トラボルタの「サタデー・ナイト・フィーバー」が公開されたのはその2年前。僕のいた福岡でも大きなディスコがたくさんあって、夕方に楽器を持って天神あたりを歩いていると、「ラジオシティーはどこにあるんですか?」なんて聴いてくる、いかにも九州各地からのプチお登りさんらしき人たちに声をかけられたものだ。僕も何度か行きはしたが、そちら系の学生ではなかったので、ディスコには何の思い出もない。しかしその当時の、時代を映すダンスミュージックは、僕の貧乏学生生活に活力を与えてくれていた。

デビュー当時(1978年)若干21歳のシェリル・リンが世に出たきっかけは、テレビのオーディション番組で最高点を獲得したことである。それも大学で言語病理学を学び教師を目指していた矢先に、当時のボーイフレンドが勝手に申し込んで、しぶしぶ出演したのだという。もともと幼い頃から教会でゴスペルを歌ってはいたが歌手になるつもりなんて毛頭無く、聖歌以外の音楽もほとんど知らないシャイな女の子だったらしい。そんな中で、次々舞い込むメジャーデビューの話に、当初は躊躇していたものの、周囲の説得からCBSソニーと契約することになる。シェリルは、ほぼ同時期に自らもTOTOのメンバーとしてデビューするデヴィッド・ペイチと組まされ、彼のプロデュースにより二人三脚で楽曲を固め、アルバムを仕上げていった。

しかしこのデビューアルバムを聴くと、そんな消極的な感じはまるで無い。何曲かあるスローナンバーにこそ、まだこなれていない若さを感じさせる部分があるものの、"Got to be real" や"Star love"などのアップテンポ・ナンバーはパワフルで自由で、その元気あふれるリフに気分は開放され、既にベテランの風格すら感じるのだ。

さて今日の本題。
この"Got to be real" を聴けば、必ず思い出される一曲がある。ピンとくる人もいるだろう。ドリームズ・カム・トゥルーの「決戦は金曜日」だ。(アルバム「The Swinging Star」に収録。)

「The Swinging Star」 / Dreams Come True
「The Swinging Star」 / Dreams Come True


僕はその前の4thアルバム「Million Kisses」が出たときに初めてドリカムのアルバムを入手し、「吉田美和、すごい...」と、まあ世間並みに感心していた。ドリカムが時代の波に丁度乗り始めた時期だったと思う。その後、92年にテレビ番組「うれしたのし大好き」がスタートする。これは、陣内孝則とドリカムがホストを務める音楽番組で、そのオープニングのテーマソングが「決戦は金曜日」だった。タイトルのとおり、金曜の夜の番組だったにもかかわらず、よく覚えているのは、ちょうど子供が2歳になる頃で金曜日といえどもいそいそと直帰していたからだろう。

    Link:  「決戦は金曜日」 / Dreams Come True 

いや、とにかく初めて聴いて驚いた。いっしょやん!おーい、なかむらぁー!あからさまやろ!と苦笑しつつも、そのテンポと歯切れのよさが吉田美和の声とマッチし、なかなかいい感じでだんだん馴染んでくる。しかし、彼女は尊敬するアーティストとしてシェリル・リンの名前も確か挙げていたはず。うーん、分からん。なんでこういう編曲にしたんやろ。しかも人目につくテレビ番組のオープニングで、と思ったものだ。

当時はインターネットなんて無い時代なので、疑問に思っても確認する手段も無い。その後この曲が入った前述のアルバム「The Swinging Star」を購入し、その前作との音の違いに「ビッグになる事」の効果を感じたものの、それ以来あまり聴かなくなってしまった。それはこのことが一因だった、というよりも、なんともビッグになりすぎて、それに反比例して僕の熱は急速に醒めてしまった、というのが本当のところだろうが...

今回思い立って、ネットで調べてみた。うーん、やっぱり、ありますね~。
で、またまた驚いた。この「決戦は金曜日」は、ドリカムの中村正人が、当時佐藤竹善がレギュラーだったラジオ番組の企画で「どちらがシェリル・リンの "Got to be real" を元ネタにしてよりよい名曲を作れるか」という勝負をして生まれた楽曲だ、ということらしいのだ。懸命に似せてつくられた曲だったのだ。要するに今の言葉に直せば、「リスペクト」なわけですね...って、そんなこと、言われなきゃわからないって!

ということで、昨夜は20年来の誤解が解けた、爽快な和解の夜だった!中村さん!ごめんなさい!
これで心安らかに混沌の8月を迎えられる...かな?



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